犬小屋

心優しい犬に文字は書けない

最奥

忘れていたことを思い出しました。かなり大事なことな気がします。なんて言うんだろう…「初心」みたいな。なんでそんな大事なことを忘れていたの?というくらい大事なことを、昨日の夜から今日のお風呂の時間にかけてで、わりと思い出した。わたし、人間の「顔」を好きになったことなんてなくて、ずっと…ずっと世界とか、空気とか、雰囲気とか そんな風に呼ばれるものが好きなんだった。夕焼けの土手に立つ制服姿の女子高生の絵と、夕焼けの土手に立つ血まみれの男の絵には、絶対その…背景というか…隙間にある 人生は違うじゃないですか、そういうのが好きなんだった。ていうかそれはそうなんですよね、だって小学生のときからああっ女神さまっユグドラシルが好きだったし、鉄コン筋クリートの宝町が好きだった。なんで忘れていたんだろう?と思ったけど、ふつうに考えて漫画やアニメのキャラクターを好きになったことで絵を描こうと思い立ったとしたら何よりもまず人間の顔を描く練習から始めるだろうし、人間の顔を描き始めたら人間の顔ばっかり見ますよね。音楽とかもたぶんこれが適用されていて、音楽については一応「うるさい音がする」という基準はあれども、やっぱり歌詞から見えてくる世界のイメージと作り手の思想で曲を選んでいるところがあると思う。あと現実もこれ。人間の顔で人間を好きになることの意味がわからなかった。美人は三日で飽きるらしいけど面白い人生は一生面白そうじゃん…その人間が持つ寂しさの、出たり入ったりとかが好きだし、かわいそうなのは特に好き。そっちの方が「背景」が面白いから。わたしがこの世でいちばん好きな絵、キッチンで兄が全裸の弟を机の上に抑えつけてる絵なんです。個人サイトの二次創作の絵だったからもう今は手元にないんだけど、目が痛くなるくらいのマゼンタカラーのタイルと、緑に近い水色の床…その光景がどれほど猟奇的なのかを無理にでも「わからせる」ようなその色合いがずっと好きだった。今でもその絵をどうにかして見つけられないかとPixivで検索しまくるくらい好き。そのくらい好きなのに、自分が背景を好むことは綺麗さっぱり忘れていた。なんでなんですか?早く自分の異常性の証明がほしい(今日の結論)。終わります。